意思と無意識をつなぐ架け橋。横隔膜ってどんな筋肉?
呼吸をするうえで一番の働き者である「横隔膜」。実は私たちの体のなかで、とても不思議で特別な役割を持っているのをご存知でしょうか。
自分の意思で「自律神経」に触れられる唯一の場所
心臓の鼓動や胃腸の働きなど、私たちの体を24時間守ってくれている自律神経。普通は「よし、胃を動かそう!」と思っても、自分ではコントロールできません。
でも、横隔膜だけはちょっと特別。自分で動かせる筋肉でありながら、自律神経とも深く繋がっているんです。つまり、私たちが自分の意思で自律神経にそっと触れ、働きかけられる唯一の方法が「横隔膜を動かすこと」なのです。
深い呼吸が「お休みモード」のスイッチを入れる
ストレスや疲れが溜まると、体は常に戦闘モード(交感神経)になり、どうしても呼吸が浅くなってしまうもの。そこで、意識的に横隔膜を大きく上下に動かしてみる。すると、リラックスを司る「お休みモード(副交感神経)」へと、体のスイッチが切り替わっていきます。
ピーンと張り詰めていた心と体の糸が、少しずつほどけていく感覚。まるで上質なスパを受けたあとのような、深い癒やしを自分自身で創りだすことができるのです。
心と体をリセットする、夜の静かな呼吸法
それでは、実際に横隔膜を動かす呼吸法をやってみましょう。一日の終わりのベッドの中など、邪魔が入らない静かな空間で行うのがおすすめです。
1. まずは仰向けに、全身の力を抜いて
まずはベッドやヨガマットの上にコロンと仰向けに。脚は腰幅くらいに開いて、体の力をだらんと手放してしまいます。片手は胸の上、もう片方の手はおへその少し上あたりに優しく添えて。
そっと目を閉じたら、まずは今している自分の自然な呼吸のリズムを感じてみましょう。自分自身と静かに向き合う、心地よい準備の時間です。
2. 鼻からたっぷり吸い、細く長く吐き切る
準備ができたら、お腹にのせた手がフワッと押し上げられるのを感じながら、鼻からたっぷりと息を吸い込みます。このとき、胸とお腹の間にあるドーム状の「横隔膜」が、グーッと下へ下がっていくのを頭のなかでイメージしてみてください。
たっぷり吸いきったら、今度は口から「ふーっ」と細く長く息を吐き出していきます。お腹がぺたんこになるまで吐き切り、下がっていた横隔膜がスルスルと元の位置へ戻っていくのを感じて。この深い呼吸を、焦らず自分のペースで5回から10回ほど繰り返すだけ。だんだんと体がベッドに沈み込んでいくような、不思議な安心感に包まれるはず。

呼吸を変えれば、明日の私が少し軽くなる
特別な道具も着替えもいらない。ただ自分の呼吸にそっと意識を向けるだけの、とてもシンプルな時間。ほんの数分でも、横隔膜をしっかり動かしてあげるだけで、揺らいでいた自律神経は少しずつ落ち着きを取り戻していきます。心と体のバランスが整うと、翌朝の目覚めや、ふとした表情まで変わってくるから不思議ですよね。
健やかな心と体こそが、大人の女性の「しなやかな美しさ」の源。今日の一日の終わりに、自分を優しく労わる静かな呼吸の時間を、さっそく取り入れてみませんか。







